プレスリリース

PRESS RELEASE

IoTデバイスにセキュアに SSH、RDP などでアクセスができる オンデマンドリモートアクセスサービス「SORACOM Napter」 を提供開始

株式会社ソラコムは、IoT デバイスに対して必要時に簡単にリモートアクセスするサービス「SORACOM Napter(以下、Napter)」を2019年7月2日より提供いたします。

ソラコムではこれまで IoT デバイスの通信におけるセキュリティを第一に考え、高度なセキュリティを備えつつ、クラウドとの連携を始めとしたアプリケーションサービス、閉域網で接続できるネットワークサービスなど各種のサービスを提供してきました。

これまで、リモートから IoT デバイスにセキュアにアクセスするために、プライベートネットワークサービス「SORACOM Canal」やデバイス間 LAN サービス「SORACOM Gate」を活用したシステムを構築することで、セキュリティを確保しながら IP レイヤーでの双方向通信を実現することができました。しかしながら、上記のサービスを利用するためには、お客様がサーバー環境の準備および構築を行う必要があるため、もっと簡単にリモートから IoT デバイスにセキュアにアクセスしたいというご要望を多数いただいておりました。

今回発表する Napter ではセキュリティを担保した状態で、簡単に IoT SIM を使用したデバイスへリモートアクセスすることが可能となります。

お客様は、SORACOM のユーザーコンソールから Napter の設定を行うことで、IoT SIM を使用したデバイスへ簡単にセキュアにリモートアクセスすることができます。お客様のサーバー側環境の準備及び構築や IoT デバイス側にエージェントのインストールなどの準備をすることなく、IoT SIM を利用している IoT デバイスにリモートからセキュアなアクセスが可能となります。本機能は、ioT SIM 全てに適用されますので、すでに SORACOM をご利用中の IoT デバイスでもご利用可能です。

例えば、ネットワークカメラのようなユースケースでは、遠隔からカメラにアクセス・操作したい場合、カメラにグローバル IP アドレスを付与しリモートアクセスを常時許可することは、セキュリティ上のリスクが高まります。Napter を用いると、必要なときのみカメラへのリモートアクセスを一時的に許可し、いつでもリモートアクセスを止めることができます。

vまた、遠隔地にある機器のメンテナンス用 PC に、Napter を用いてリモートデスクトップとして接続すれば、セキュリティを確保しながらメンテナンス端末に遠隔アクセスし、操作することも可能です。

IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」は、今後もお客様の IoT 活用が、すぐに簡易に始められるよう、継続的にサービスを開発し、その機能を拡充していきます。株式会社ソラコムは、世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会を目指し、「SORACOM」プラットフォームを通じて、IoT 業界の発展に貢献していきます。

パートナー様からのエンドースメント

日本電気株式会社

この度は、新サービス「SORACOM Napter」の提供開始、おめでとうございます。
NECは、「NEC Cloud IaaS」を始めとしたクラウドサービスを提供しています。このクラウドサービスへのコネクティビティの1つとしてSORACOMサービスを活用しています。NECのお客様の多くは、国内外に数百箇所の拠点を有しております。このようなお客様システムの運用保守において、今回提供開始された「SORACOM Napter」を用いることで、本社やサポートセンターから各拠点に配置したIoT設備に遠隔アクセス、メンテナンスすることが容易に可能となると考えています。
NECの持つサービスとシステムインテグレーション力、およびSORACOMサービスの組み合わせで、様々なお客様のIoT活用をサポートしてまいります。

日本電気株式会社 サービスプラットフォーム事業部長 上坂 利文氏

「SORACOM Napter」詳細

1.サービス開始日

2019年7月2日

2..特徴

  • SORACOM IoT SIM を利用してIoT デバイスに必要時だけリモートアクセス、不要になれば停止
  • IoT デバイスにアクセスするソースIPアドレスレンジを指定可能
  • サーバー環境の準備やエージェントのインストールなしで利用可能

3. ユースケース

リモートから IoT デバイスにアクセスし、デバイスの設定変更など管理したい

 

  • IoT SIMを使用したデバイスに対して遠隔からSSH ログインし、デバイス自身の設定変更を行うことができます。
  • デバイスに対して、RDP(Remote Desktop Protocol)を使用してアクセスできます。
  • デバイスに VNC でのアクセスが可能となります。

 

デバイスの管理画面(HTTP/HTTPS)を遠隔から操作/閲覧したい

  • IoT SIM を使用したルーターやゲートウェイ機器の管理画面に一時的にアクセスし、リモートセンサ(LAN)側の統計情報の取得やネットワーク設定変更を行うことができます。
  • ビデオデバイスの映像をリアルタイムに確認することができます。
  • HTTP の通信を、HTTPS で保護できます。

※ SORACOM Napter は現時点では TCP のみをサポートします。動画ストリーミングといったUDP を使用したデバイスへのアクセスの場合、これまでどおり SORACOM Canal や SORACOM Gate を用いることで実現可能です。

4.ご利用料金

オンデマンドリモートアクセスを有効化するたびに、IP アドレス/ポートが割り当てられます。

料金
SORACOM Air 特定地域向けIoT SIM: 月額300円 (SIM 1枚あたり)
SORACOM IoT SIM (旧グローバル向けSIM): 月額3USD (SIM あたり)

備考

SIM あたりの料金となります。1つの SIM に対して同時に6ポートまで有効化することが可能です。また、1ポートあたりの同時接続セッションは6セッションとなります。
1回の接続あたりのアクセス可能時間は最大8時間となります。アクセス可能時間による料金の変更はありません。
1アカウント(1 Operator)ごとに、1ヶ月あたり1SIM分の無料利用枠をご提供いたします。

料金はいずれも税抜きです。

5. 利用開始方法

お客様はソラコムコンソールから対象の SIM を選択し、TLS を ON にするかどうか、デバイス側ポート、アクセス可能な時間、アクセス元IPアドレスレンジを指定して「オンデマンドリモートアクセス」をクリックします。

ソラコムから Endpoint のポート、ホスト名、IP アドレスが返されます。当URLに対して HTTP/HTTPS、SSH 等のプロトコルを利用し、デバイスに対してセキュアにアクセスいただくことが可能です。

オンデマンドリモートアクセスにおいては、セキュリティのため、アクセス可能なリモート側のソース IP アドレスレンジの指定が必要です。どなたからでもアクセスできる状態にはできません。

6.ウェブサイト

サービス詳細・料金体系:https://soracom.jp/services/napter/

7. 備考

TCP、UDP、HTTP、USSD に対応します。また、LPWA (Air for Sigfox, Air for LoRaWAN)のデバイスにも対応します。ただし、LPWA デバイスは Funk からのレスポンスを受け取ることができません。

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