PRESS RELEASE
株式会社ソラコムの、IoT プラットフォーム「SORACOM」のデータ通信サービス「SORACOM Air」の IoT 契約回線数が200万回線を突破しました。*1
*1 海外法人からの提供を含む SORACOM Air の総回線数。SORACOM Air for セルラー、SORACOM Air for Sigfox、SORACOM Air for LoRaWANを含む。
ソラコムは、IoTのつなぐを簡単にする、IoT プラットフォーム SORACOM を提供しています。SORACOM は、日本だけではなくグローバルにつながる IoT 通信に加え、クラウド連携、セキュリティ強化、データの可視化といった IoT 導入のハードルを下げるサービスを拡充してきました。少ない初期コストでリーズナブルに、ウェブ上ですぐに利用を開始できるという特徴から、スタートアップから大企業まで、15,000を超えるお客様が SORACOM を利用して、ビジネスにおける DX(デジタルトランスフォーメーション)や、新しいビジネス価値創造に挑戦しています。
ソラコムは、2019年6月に100万契約回線突破のニュースを発表しましたが、そこから1年でさらに成長し、200万契約回線を超えました。今回の発表にあたり、IoT プラットフォーム利用における5つの動向をご紹介します。
SORACOM の通信は、すぐに利用でき、今まで IoT の行き届いていなかったような様々な業界・分野で活用を拡げています。
製造業やガス・電気のような社会インフラ業では、デジタル化による現場業務の自動化やリモート管理、また、得られたデータの分析に基づく予兆検知やオペレーションの最適化に活用されています。また、AI 通訳機や IoT 電球などのコンシューマーデバイスにも SORACOM の通信が搭載されています。新しい動向としては、時間単位での利用を提供するシェアリングサービスや、在庫切れを検知して自動発注するサービスなどの、新しいビジネスモデルにも利用されています。
SORACOM IoT SIM は、1枚の SIM で世界145の国と地域で利用できるという特徴から、グローバルに製品やサービスを展開する企業でも利用されています。
グローバルに展開する製造業では、出荷後の製品のリモート監視に利用されています。また、北米ではマルチキャリア *2 でつながる特徴から広い地域を同一の仕組みでカバー出来るため、山間部の水資源管理や農地の灌漑設備制御にも利用されています。
*2 SORACOM IoT SIMは、ひとつの国で複数のキャリアネットワークを利用することができます。
現在、SORACOM IoT SIMは、北米/南米、欧州、アジア(日本を含む)の各エリアで、それぞれ数十万回線以上利用されており、利用エリアも日々拡がっています。IoT テクノロジーの進化により、ある国で開発されたIoT 製品やサービスを、スピーディに国の枠を超えて展開できる下地ができつつあります。
わずか5mmというサイズで機器に組み込めるチップ型 SIM(以下、eSIM)は、順調に出荷数が増えています。SORACOM Air for セルラーでは、2017年からeSIMの提供を開始し、全契約回線における eSIM の割合は、現時点で57%と半数以上を占めています。
eSIM は、基板に組み込まれるため SIM の盗難や不正利用を防ぎ、温度変化や振動、衝撃にも強いという特徴があります。そのため、産業用機器においても工場用の遠隔モニタリング専用デバイスや、GPS で位置情報を取得するトラッカーなどで、eSIM の採用が顕著です。
また、提供企業が eSIM を用いて通信を含めて製品やサービスを提供する場合は、エンドユーザーは通信設定を意識せずにシームレスに IoT デバイスを利用できるため、AI 通訳機、家庭用ロボット、シェアリングサイクルの鍵などのコンシューマー機器でもeSIMが採用されています。
LPWA(*2は、省電力の特徴から、特に常時の電力供給が難しいIoT用途で注目を集めており、ここ数年で本格活用される事例が増えてきました。SORACOM Air においても、2016年よりLPWAを含む複数無線のサポートを開始し、すでに14%が LPWA を利用しています。
*2) Low Power Wide Area Network 省電力広域通信ネットワークの略、もしくはLPWAN。上記の数値は、SORACOMが対応している、セルラーLPWAのLTE-Mと、アンライセンス系 LPWA のSigfox、LoRaWAN の合計から算出。
バッテリー駆動でも数年にわたり利用することができるため、ガスメーターの自動検針や、地震計などの防災、装置の稼働管理などの用途で、商用利用が進んでいます。LPWA のような最新技術もより安価で便利に利用できるようになり、今まで人手で対応していたような業務にもIoTが浸透してきています。
IoTシステム の利用例としては、センサーデータや機器のステータス取得が一般的なため、データ通信量は比較的少ない(数バイトから数KB程度)傾向があります。
一方で、2019年6月の100万回線達成発表時の データ通信量を比較すると、1GB 以上の通信を行う SIM の数は3倍となっており、急速に伸びています。
この要因として、IoT エッジデバイスとクラウドが密に連携するユースケースの増加が挙げられます。例えば、ドライブレコーダーのデータをクラウドに保管するケースや、工場内の機器からのログデータをクラウドで蓄積し、機械学習で不具合を検知するケースです。*3)
*3) ソラコムでは、このようなケースでご利用いただける大容量データのアップロード通信に特化した料金体系 plan-DUを2018年より提供しています。
大容量、低遅延が特徴の 5G が商用が進むにつれ、IoT エッジデバイスとクラウドの連携はさらに密になり、幅広いユースケースに応用されることが見込まれます。
IoT はすでに企業のデジタル・トランスフォーメーションや、新しいビジネス価値創造と融合し、当たり前に利用される技術になりつつあります。
ソラコムは、引き続きテクノロジー・イノベーションと、テクノロジーの民主化で、IoT 活用をもっと身近にするべく、SORACOMプラットフォームを通じて、お客様、パートナー様とともに社会やビジネスのイノベーションに貢献していきます。
本発表でご紹介したような事例やサービスは、2020年7月14日(火曜日)開催の、年次カンファレンス SORACOM Discovery ONLINE 2020 にてご紹介します。ぜひ、ご参加ください。
SORACOM Discovery2020:https://www.discovery.soracom.jp/
<本ニュースに関するお問い合わせ>
株式会社ソラコム 広報 田渕
pr@soracom.jp